誰でも決算書の読み方がわかるようになる【戦略マネジメントゲーム】

戦略マネジメントゲームとは

 戦略マネジメントゲームとは、参加者全員が1つの会社の経営者として、経営から決算書の作成までを行う本格的なボードゲーム型の経営体験シミュレーションゲームです。現在のソニー社が開発した戦略マネジメントゲームは、ソフトバンクの孫正義氏をはじめ、経営者や経営幹部等多くの方々が受講されています。(ソフトバンクでは社内研修として、幹部社員は100期を受けなければならないとか)
 ゲームの内容は2日間で5年分の経営を行います。経営に必要な人材採用・資金繰り・設備投資・広告・リスク対応などの意思決定を通じて経営から毎年の決算書を作るところまで学ぶことができます。

戦略マネジメントゲームで決算書の読み方がわかるようになる3つの理由

 会社経営をしている・していないに関わらず、自分の会社の決算書はもちろん、他の企業の決算書を読めるようになっておくことはとても重要です。自分自身が経営者だったり、経営企画部・人事部・経理部などに所属していられる方は、自社の経営状況がどうなっているか決算書を見て把握する必要があるでしょう。また、営業部や他社との取引がある部署に関しても、他社の経営状況を頭に入れておくことは、ビジネスマンとしてとても優秀な方だと思います。
 ただ、例えば決算書の読み方を覚えるために、いわゆる財務三表と呼ばれる「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」を机に広げて、「私が今から財務三表を見ながら説明していきますね!」といって最後まで起きていられる人はいないでしょう。
 そこで、経営者としての経営体験だけではなく、どうして戦略マネジメントゲームで決算書の読み方がわかり、決算書が作れるようになるのかをご紹介します。

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1.決算書の読み方・作り方をボードゲームで理解できる

 戦略マネジメントゲームでは、プレイヤー全員が会社のお金300円を元手に事業を開始します。人を採用して、設備を入れて、材料を調達して作って製品化して、、、どんどんお金が無くなります。そして作った製品を東京・大阪・名古屋・福岡・仙台・札幌の6つの市場に販売していきます。しかし、他にもプレイヤーがいますから、入札として勝負をしていきます。仕入れと販売を繰り返し、日々のお金の流れを確認しつつ、毎年期末に決算処理を行います。
 ここから決算書の作り方に入っていきます。今年の売上・仕入・採用コストやリスク対応諸々の収支計算をしていきます。
・現金はいくら残ったのか
・来年販売できる製品は何個残ったのか
・作った製品1個あたりの原価はいくらだったのか
・利益がプラスだったときはどういう計算が行われるのか
などなど、まさに決算書を自分で作っていく事ができます。最初はこの決算書作りが大変だと思いますが、インストラクターや参加者同士で教え合える雰囲気を大事にしていますので、初心者の方でも遠慮なく参加できます。
私自身が大きくこの決算書づくりで躓いていますので、ご安心ください。丁寧に一生懸命教えます
 戦略マネジメントゲームの特徴は、まずは「自分でやってみる」ことで学習効果は大きく変わります。最初は誰でもわかりません。自分でやってみて、気づいて、次はこうしてみよう!この繰り返しが決算書を読めるにようになる1番の近道だと思います。

2.経営には決算書ではなく毎月の数字が重要であることに気づける

 恐らく、決算書を読めるようになりたいという方は、税理士さんや会計事務所で勤務している方を除き、決算書自体を読めるようになる事が目的ではないはずです。本来の目的は、「自社の経営に活かしたい」「ビジネススキルを高めたい」「管理職として教養を学びたい」などいろいろあるはずです。戦略マネジメントゲームでは、2日間で5期分(5年分)の経営を行いますので、決算をしたらすぐ次の年に反省を生かして臨むことができます。
 しかし、実際の現場はどうでしょうか?決算や個人の確定申告は数字が出てくるのに遅くても2ヶ月はかかります。3月決算だとして、5月に決算書が出来上がって、社内会議に挙げられるのは6月の時点で、すでに今年度の3ヶ月が経過しています。

 「まだ1年の1/3でしょ?」と思った経営者さん。その考え方とっても危ないです。

 それから決算書の数値をもとにアクションプランを策定して、また1〜2ヶ月が経過して社内で実行できるようになるのは、あっという間に半年が過ぎて、すでに今年の数字が見えてきます。つまり、決算書の数字を読めるにようになっただけでは経営に活かすことはできないということです。
 そのため、毎月の数字を確認するための月次試算表がおすすめです。年間の目標を作った後に、月次に数字を落とし込んだら、あとは毎月試算表を用いて計画にずれがないか、毎月確認ができます。これだけでもPDCAサイクルを1年間から半年、四半期、1ヶ月毎と高速回転することができるようになっていきます。その月次試算表を読めるように決算書を読める・作れる・理解できるようになることが大切です。

3.過去会計から未来会計にするために

 戦略マネジメントゲームの特徴は、決算書を読めるようになる・作れるようになることだけではなく、決算書の数字をもとに未来の目標数字を決めるようになれます。例えば、まだゲーム初心者のときは、製品を作って売って、作って売っての繰り返しになります。その結果、蓋を開けてみると赤字だった・黒字だったということになります。つまりどういうことかというと、「自分の意図した形ではなく、たまたまの結果だった」ということです。
 戦略マネジメントゲームで決算書を読めるようになって次に行うことは、「売上至上主義」からの脱却です。
 よく「年商◯億円」「月商◯万円」という表現を目にすると思いますが、例えば建設業とインターネットサービス業を例に考えてみましょう。

・建設業の場合
 1棟の新築物件を建築するのに原価9000万円かかります。それを1億円で販売したら「月商1億円・粗利益1000万円」となります。
・インターネットサービス業の場合
 1件のアプリ開発するのに原価0円です。それを1000万円で販売したら「月商1000万円・粗利益1000万円」となります。
上記のように、同じ売上高なのに残る利益は同じです。あなたの会社でも、本来必要なのは売上ではなく利益のはずです。
 しかし、利益を残すために売上を上げなければいけないことから、いつの間にか「売上至上主義」に陥ってしまいます。そこで、戦略マネジメントゲームは、必要な利益から考える「逆算思考」を用いて売上高を決めていきます。
 「利益はこのくらい必要」「1年やってみて原価は大体このくらいかかりそう」「固定費はこのくらい見込まれそう」「だから売上はこのくらいあれば黒字になりそう」「だったらこういう戦略でやってみよう」という風にたまたまの結果から狙って黒字を出す事ができます。

 これは会計でいうと、決算書は昨年の数字、いわゆる「過去会計」であり、必要なのは将来の数字をどうしたいかという「未来会計」です。決算書が読めるようになったら、次は具体的な経営戦略が立てられるようになるのが戦略マネジメントゲームの特徴です。

 

まとめ

 戦略マネジメントゲームは決算書が読めるようになる・作れるようになるだけではなく、決算書や数字をもとにした経営を学べる点が特徴です。何より、ボードゲームの世界のため、何回倒産しても問題なしです。自分なりに「人を大量採用したらどうなるか」「広告をかけまくったらどうなるか」そんなシミュレーションができるのは戦略マネジメントゲームならではの使い方になります。
 経営者・経営幹部・人事部の方はぜひ社員全員が決算書を読めるようになる全員経営を目指してみては如何でしょうか。間違いなく、組織力が強化されると思います。また、個人の方でも教養を学びたい・起業前のスキルを獲得したい方は体験会からご参加ください。
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