令和7年度 小規模事業者持続化補助金の情報が発表されました

 12月20日経済産業省から「小規模事業者持続化補助金」の情報が発表されました。今回は、小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)の概要や前回からの変更点を解説していきます。
 従業員20名以下の企業で持続化補助金の活用を検討されている事業者様は最後までご覧ください。

持続化補助金の概要

 持続化補助金は、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とし、持続的な経営に向けた経営計画に基づく販路開拓等の取組を支援することが目的の補助金です。

 小規模事業者等が経営計画を自ら策定し、商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む販路開拓等を支援します。主な対象経費は、「機械装置」や「ウェブサイト関連費」「広報費」などが対象となります。小規模事業者が補助金を活用して販路を開拓することが求められます。
 

引用元:中小企業庁 小規模事業者持続化補助金総合サイト

持続化補助金の申請枠・補助金額

 持続化補助金では、これまでの申請枠を変更し、新たに申請枠が簡素化され、4つの申請枠のみでの募集となります。

申請類型一般型
申請枠通常枠インボイス
特例
賃金引上げ
特例
災害支援枠
要件販路開拓に取り組む小規模事業者免税事業者から課税事業者に転換事業場内最低賃金を50円以上引き上げる小規模事業者令和6年能登半島地震等における被災小規模事業者
補助上限額50万円50万円上乗せ150万円上乗せ直接被害:200万円
間接被害:100万円
補助率2/32/32/3
※赤字事業者の場合は3/4
2/3
補助対象経費・機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、旅費、開発費、資料購入費、借料、設備処分費、委託・外注費(税理士等への相談・コンサルティング費用など)
・災害支援枠のみ、車両購入費
申請類型創業型共同・協業型ビジネス
コミュニティ型
要件特定創業支援等事業を受けた小規模事業者地域振興等機関となり、参画事業者である10以上の小規模事業者の販路開拓を支援商工会・商工会議所の内部組織等(青年部、女性部等)
補助上限額200万円5,000万円50万円
2以上の事業者の場合は100万円
補助率2/32/3定額
補助対象経費一般型
(通常枠)
と同様
人件費、委員等謝金、旅費、会議費、消耗品・備品費、通信運搬費、印刷製本費、雑役務費、委託・外
注費、水道光熱費、旅費、借料、設営・設計費、展示会等出展費、保険料、広報費
専門家謝金、専門家
旅費、旅費、資料作
成費、借料、雑役務
費、広報費、委託費

持続化補助金の要件

 持続化補助金は、小規模事業者が販路開拓を行うことを前提として、以下の基本要件があります。

  • (全申請類型)従業員数が「商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)」の場合5人以下、製造業またはそれ以外の業種の場合は20人以下である

     商業・サービス業は、主に飲食業・理美容やマッサージ等の生活関連サービス・不動産業などが該当し、従業員が5名以下でなければなりません。
     製造業・その他業種の場合は、製造業の他に、「自者で流通性のあるモノ(ソフトウェアのような無形の商品や無形の価値を含む)を生産する事業、他者が生産したモノに加工を施したりするなどして、更なる価値を付与する事業(在庫性のある商品を製造する事業)」に該当する場合にその他の業種となります。他者が製造・生産したものを単に販売するのではなく、付加価値をつけて販売することで該当する可能性があります。
  • (創業型)特定創業支援等事業による支援を受けた日および開業日が公募締切時から起算して過去3ヵ年の間である 創業型は、産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した特定創業等支援事業において、認定を受ける必要があります。自治体や商工会議所・商工会が開催している創業塾等や起業に関する窓口相談を4回以上受講することで認定を受けることができます。
  • (インボイス特例)免税事業者から課税事業者に転換する

     これまで免税事業者だったものがインボイス制度の登録して課税事業者になることで特例を受けることができます。その際は、インボイス登録の通知書が必要になります。なお、特例の場合は、インボイス枠単体として申請ができるわけではなく、通常枠や創業型の上乗せ(加算)となる点にご注意ください。
  • (賃金引上げ特例)事業場内最低賃金を50円以上引き上げる

     事業場内最低賃金とは、株式会社A社がB支店とC支店を持っている時に、持続化補助金の事業をB支店のみで行うとします。その場合、B支店が事業場内という扱いとなり、B支店の従業員を最低賃金より+50円に改定すればOKです。C支店は関係ありません。しかし、株式会社A社全体で取り組む場合は、B支店もC支店も最低賃金+50円以上にしなければなりません。

持続化補助金の前回からの変更点

 前回から申請の要件や対象経費に変更はなく、申請できる枠・類型が変更となりました。前回までは、小規模事業者5人または20人を事業期間中に増員することで小規模事業者を卒業することで申請できる「卒業枠」、後継者たちのアトヅキ甲子園のファイナリスト等が活用できる「後継者支援枠」がありましたが、いずれも廃止となりました。

持続化補助金の申請手順

 持続化補助金は、他の補助金と違い、事前に最寄りの商工会議所または商工会に事前相談をしなければなりません。事業計画書を提出し、添削やアドバイスをいただき、商工会等から確認書を受領し、申請時に添付しなければなりません。
 確認書は締め切り前に取得する必要があるため、公募開始の情報を確認して計画的に進めましょう。公募開始から状況報告まで以下の通り手続きを行います。

 持続化補助金の事業で使用した資料や証拠書類は必ず保管し、捨てないように取っておくことをおすすめします。資料を提出する実績報告では、膨大な資料の提出が求められたり、提出した資料では要件を満たさないということもあるため、せっかく採択されたのに、補助金が受け取れなかったということがないように資料をきちんと保管するように注意しましょう。

まとめ

 持続化補助金は個人事業主も申請できるため、申請の対象者が多いですが、直近の採択率は50%以下となっており、2社に1社が不採択となってしまう非常に厳しい闘いとなります。
 不採択の場合、何回でも申請することは可能ですが、事業実施ができない(進まない)ことや事業実施期限が決まっていることから、より初回で採択されるように申請書を作り込まなければなりません。弊社ではこれまで30件以上3億円超の採択実績がございます。
 もし、ご自身で計画書の作成が難しい場合は、当社では補助金の申請サポートを行っておりますので、お気軽にご連絡お待ちしております。また、宮城県・福島県・岩手県・山形県の事業者様は訪問でのサポートも可能です。申請やパソコン作業等に不安がある方でも安心してお問い合わせくださいませ。

 また、持続化補助金は、1年を通して公募をされる補助金ではありません。タイムリーな公募情報が知りたい方は、下記の弊社公式LINEをご登録いただけますと、公募開始の情報をタイムリーに受け取ることができます。もちろん無料で登録が可能です。

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 持続化補助金の申請支援は当社までお気軽にお問い合わせください。
 本記事は中小企業庁のホームページを参考に作成しております。公募時期や詳細につきましては、ご確認をお願いいたします。

参考:中小企業庁HP 小規模事業者持続化補助金(通常枠)